いつか散る花
誰にも頼ったことがない私が

唯一出せたSOSに先生は気づいたのか

「ちょっと、歩くか」

とネクタイを緩め、いたずらに微笑む

「先生、HRあるでしょ。戻っていいよ」

「もう、副担任に頼んできたから大丈夫」

だからちょっとくるのが遅かったんだ

「どのくらい探した?」

「逢沢の行きそうな場所考えた時にあいつなら

何も考えずに真っ白な状態で歩くんだろうなって。

で、ずっとまっすぐ歩いてきたら、ほらいただろ?」
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