教育係の私が後輩から…
秘書資格も持っていないし、今までの企画の仕事も好きだったから、元の部署が良いと言ったが、誠一郎には聞き入れてもらえなかった。
「秘書は必ずしも、秘書検定を受けてなきゃいけない訳じゃない。
会社が、その者の能力を認めれば、秘書になれる。
宣美には、それだけの能力はあるから、問題ない。
それより、お前は近くに置いとかないと、無理して何やらかすか分からんから、ダメだ!」
と、反対された。
そして、私が、第一秘書となり、七本が第二秘書になったのだ。
誠一郎は、七本の能力も買っていて、今後の事を考え、私の人脈を、七本へ引き継ぐためとして、私の下に付けたのだ。
そして、行く行くは、七本が、第一秘書になる予定なのだ。
「ところで、七本の様子はどうだ?」
「んーやっぱり、英語は苦戦してる。」
勤務前の1時間と、昼休憩の1時間、七本に、英語を教えてる。
七本は、もともと学生時代から、英語は苦手だったと言うだけあって、英語を聴くだけで、頭が痛くなると言う。
「やっぱり難しいか…? じゃー、これ、七本に明日でも、渡しといて?」