教育係の私が後輩から…
3ヶ月前、成績が悪いと部長に肩を叩かれた。
『このままだと、資料課へ移動してもらわないと、いけないよ?』
『えっ?…あの…が…頑張りますから、資料課だけは…』
『まぁ 3ヶ月以内に1度でも、契約数トップ取ったら、考えるよ?』
俺は焦ってた。
どんな事しても、契約取ってやる。
あんな掃き溜め課と言われる資料課なんて、ぜってぃーヤダ!
『では、相手役は井出 冬馬で、お願いします。』
『はい。
早速、スケジュール調節に入りましょう。』
簡単だと思ってた。
井出 冬馬は、A&Mの専属モデルにはなってるが、うちと有馬社長の間には、とても友好な関係がある。有馬社長に頼めば、きっと、冬馬を使わせてくれるはずだ。
早目にスケジュール抑えてしまえば、なんとでもなる…だろう。
『部長!新規とりました!』
Y社との二年間契約を結んだと部長に報告した。
一本だけじゃなく、二年間だ。
これで、左遷どころか、昇格間違いない!
次の課長は俺か?
だが、冬馬を使う事に、上層部から、ストップが掛かった。
Y社からは、契約違反だと訴えられ、勝手に冬馬を使おうとした事が有馬社長の耳に入り、今後、うちの会社には、一切依頼しないと、有馬社長から激怒されてしまった。
その上、賠償金問題にも、なっているらしい。