教育係の私が後輩から…

医務室へ連れて行くと、先生から、直ぐに病院へ行った方がいいと言われ、そのまま、病院へ連れて行った。

俺には転んだと言っていた佐伯は、医務室の先生には、階段を踏み外したと言った。

なぜ、佐伯は嘘ついた?
本当は何があった?

顔や、頭を打ってるからと、あらゆら検査をしてもらった様だ。
幸いにも異常は無いと言われ、ホッとした。

「佐伯? お前、本当は何があった?
俺には、転んだって言っときながら、医務室の先生には、階段踏み外したって、おまえ、階段踏み外したってのも嘘だろ!?」

「え?」

「猪瀬さんに連絡入れたら、驚いては居たけど、
お前から絶対に目を離すなって言われた。」

「えっ!?」

「どういう事だよ!? 何が起きてる!?
猪瀬さんには話せて、俺には話せないか?」

「そういう訳じゃないけど…。」

「じゃ話せよ!」

佐伯は、自分におきていた事を話してくれた。

そんな事が…

「お前、それ突き落とされたんじゃないか!?」

「まだ、そうと決まった訳じゃないから…
絶対騒ぎ立てないで! お願い。」

「お前は馬鹿か!?」

クッソー!

俺は何してた?
こいつの事が好きで、ずっと見てた筈なのに…
なにも気付けずにいた自分が悔しいくて、腹立たしい!

もう二度と、こいつに、こんな思いさせない。
二度と俺も悔しい想いもしたくない。








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