教育係の私が後輩から…

「佐伯さん、受付に男性のお客様が
見えてるそうですよ?」

え?
今日のアポは、無かったはずだけど…?

「お客様って誰?」

「分かりません。」

はぁ?

「じゃ、自分で聞くわ!
受付の誰から電話だった?」

「さぁ? 名乗らなかったので、分かりません。」

「ちょっと!?」

「文句があるなら、受付に言って下さいよ!?」

はいはい、作用ですか!?
あんた達に、まともな電話対応求める私が悪ーございました。
でも、誰だろう…?

仕方なく1階ロビー迄、行く事にした。
だが、エレベーターは、最上階に停まったままで、なかなか下りて来なかった。

「なんで動かないのよ!?」

いつまでもお客様を待たせる訳にいかなく、私は階段で下りる事にした。

数階下りたところで、一瞬誰かの姿が見えた気がして振り返ろうとした時、私の背中に何かが触れた。

っ!?

『ゴロゴロドッタン!』

「いったぁーぃ!」

誰よ!?
ぶつかったら…

『カツカツ‥‥』
遠くへと消えて行く音。

ヒールの音?

えっ!?
もしかして私、突き落とされたの…?

その後ロビーへ下りたが誰も待っていなくて、受付も、誰も連絡してないと聞かされた。

マジか…




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