幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
こんな無防備な姿を、他の女の子にも見せたりするのかな……?
ギュウッと……心臓をつかまれたような感じがした。
いったい、どれほどの時間、榛名くんのことを見ていたんだろうと、我に返って、
ベッドのそばから離れようとした時だった。
急に、手首をパシッとつかまれて
ハッとした。
「……何してんの?」
さっきまで、閉じていたはずの瞳が、
ぱっちり開いていて、わたしのほうを見ていた。
少し長い前髪から見える綺麗な瞳に見つめられると、身体が一瞬で動かなくなる。
「っ、お、起きてた……の?」
わたしが問いかけても、榛名くんは目をそらさないまま、何も言ってこない。
だけど、かわりに手首をつかむ力が強い。