幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
意識なんかしてないつもり。
あれから2週間くらいが過ぎた。
気がつけば季節はもう6月の下旬。
夏本番に向けて、これからどんどん暑くなっていく。
……正直、あの日以来、榛名くんと顔を合わせたくないと思ってしまった。
だけど、家にいれば、必然と顔を合わせるわけで……。
不自然にも、榛名くんのことを避けてばかりの生活になっていた。
家では極力、部屋から出ないようにして、
会話は必要最低限のことのみ。
榛名くんもわたしに対して何か言ってくることはなく、なんとか生活を送れている感じ……。
前のようにはいかず、不自然だらけだけど…。
「雛乃?どうかした?」
あっ…いけない。
今はお昼休みで、杏奈とお弁当を食べていたにもかかわらず、考え事をしていて、箸を持ったままフリーズしていた。
「なんかあった?最近ずっとボケーッとしてるような気がするけど?」
あれ、わたし最近そんなボケッとしてたのか…。
自分じゃ気づいていないなんて、恐ろしい。