幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
ただの後輩なんかじゃない。
「……ん」
カーテンから入ってくる光の眩しさで
眠っていた意識が戻ってきて、朝を迎えた。
目を開けると、まぶたがとても重たい。
目を開けているのに、あまり開いているような気がしないくらい。
……昨日、あれから部屋に戻ったわたしは、わけもわからなく、ただひたすら泣いていた。
自分でも、どうしてこんなに涙が出てくるのか、わからなくて、
胸がすごく苦しくて、泣いて泣いても、
苦しさが晴れることはなかった。
ベッドから身体を起こして、部屋にある鏡で顔を確認すると、まぶたが腫れていた。
……ひどい顔。
こんな顔じゃ、何かあったっていうのが丸出しだ。
幸い、今日は土曜日で学校がないだけ救いだったかもしれない。
こんな悲惨な顔で外に出られるわけがない。
とりあえず、まぶたの腫れをとるために、
洗面台へ向かい、濡れたタオルを用意した。
そのまま部屋に戻り、ベッドに横になり、
濡れたタオルをまぶたにあてる。