幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
ようやく空いているベンチを見つけて、座ることができた。
屋台では無難に焼きそばを買って、杏奈と2人で食べ終えた。
しばらくベンチで座っていると、杏奈のスマホが鳴った音がした。
「はぁ、やっと連絡きたわ。ったく、遅すぎ」
「?」
スマホで誰かからの連絡を確認したみたい。
誰かと約束でもしてるのかな?
すると、隣に座っていた杏奈が突然立ち上がった。
そして、なんともイジワルそうに笑いながらわたしのほうを見ていた。
「わたしちょっと飲み物買ってくるわー」
「え、それならわたしも……」
「いいよ、わたし1人で。雛乃はここで待ってて?絶対ここから動いちゃダメよ?」
最後に思いっきり釘をさすように言ってきたので、仕方なく1人で待つことにした。