幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



「ひなが1人でいるって聞いて、心配になって焦って来てみたら案の定、男に連れて行かれそうになってるし」


「……え、わたしのために心配して来てくれたの?」



まさかそんなことある?って思う自分と、もしそうなら、わたしのために駆けつけてくれたことが嬉しかったりする自分がいる。



「ひなだから来たんだよ、バーカ」


そう言ってわたしの頭を拳で軽くコツンッてした。


な、なんで……?



急に冷たくして、突き放して、
わたしに他の子と付き合っていい?なんてイジワルなこと聞いたりして。


きっと今日だって、涼川さんと約束して、2人で過ごす予定だったくせに……。


それなのに、今になってこんなこと言うのはずるいと思う。


振り回されてるのは、こっちだって言い返してやりたいくらい……。

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