幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
誤解と勘違い。



次にわたしが目を覚ましたのは、翌朝のことだった。


カーテンから入ってくるまぶしい夏の日差しのせいで目が覚めた。



うっすらと目を開けて、ここがどこなのかを確認する。


真上を見れば、知らない部屋の白い天井。
わたしが眠っている場所はたぶんベッド。


そして、そのまま目線を横にずらして驚いた。


「っ!?」


なんと、そこにはわたしを抱きしめて眠る榛名くんの寝顔があった。


え、え…?な、なんだこの状況は…!



あ、あれ…わたし昨日たしか、杏奈と花火大会に行って。


そのあと杏奈がいなくなって、変な人たちに絡まれて、それから榛名くんが助けに来てくれて……。


それで、それで……



あ……わたし榛名くんに告白したんだ。


それから、そのあと榛名くんにキスされて…


そこからの記憶がないということは、そこで意識を手放したに違いない。

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