幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



付き合いだしてからの榛名くんは、とても甘くて、ひっつき虫のようにいつも抱きついてくるのだ。


自由な性格は変わらずで、
自分がやりたいようにやるもんだから、それを抑えるのが大変だったりする。



「……ひないい匂いする」

「もう、人の話ちゃんと聞いて……ひゃっ」


わたしが話している途中だっていうのに、
榛名くんはお構いなしで、首筋にキスをしてくる。


「……もっと甘えさせてよ」


「や、やめ……っ」

「んー、無理」


抵抗むなしく、榛名くんにされるがまま。


そして、しまいには身体をくるりと回転させられて、榛名くんのほうを向かされた。



「い、いま火使って……」

「晩ご飯より雛乃のほーがいい」


自然と顔を近づけてきて、下からすくいあげるように唇を塞がれてしまった。


そして、耳に聞こえたピッというガスが停止した音。

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