幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



結局、晩ご飯の時間がだいぶ遅れてしまった。


「……すげー仏頂面してるね」


榛名くんが、そうめんをすすりながら、
なんの悪気もなさそうにこちらを見てくる。


「むっ……。だって榛名くんのせいで、そうめんが、のびちゃってるじゃん…!!」


「気のせいじゃない?」

「じゃない!!なんかフヨフヨしてるし!」


せっかく作ったのに、なんだか台無しにされた気分だ。


「榛名くんのせいなんだから…!」

怒りながら、のびたフヨフヨのそうめんをすする。


「僕悪くないし」

「はい?」


いや、元をたどれば、榛名くんがあんなことしてこなければ……



「可愛い声出すひなが悪いって言ってんの。あんな声出されたら抑えられるわけないじゃん」

「ぶっ!!」


すすっていたそうめんが喉で詰まって、出てきそうになったのをなんとか防いだ。

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