幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
恥ずかしいので顔は見ることができなくて、目線は下に落としたまま。
「も、もう少しだけ……一緒にいてほしい…です」
いまの榛名くんは顔は見えないけれど、
絶対満足そうに笑っているに違いない。
「ふっ、いーよ。じゃあ、せっかくだから一緒に寝よーか」
「……はへ!?」
あわてるわたしを差し置いて、
身体がふわっと浮いた。もちろん榛名くんによって。
「な、なんで!?ちょっ、おろして!」
「やだよ。ひなが僕と一緒にいたいって言ったんだから」
わたしを抱っこしたまま、リビングの電気を消してしまい、そのまま階段を上がる。
そして、ついたのは榛名くんの部屋。
ガチャッと扉を開けて、電気もつけずに、
わたしをベッドの上におろした。
その隣に榛名くんが腰を下ろした…かと思えば、ベッドに身体を倒した。
おまけに、わたしの手を引いて、身体を倒すからわたしまでベッドに倒れてしまった。