幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
それはずるいよ榛名くん。
長かった夏休みがあっという間に終わってしまい、気づけば9月に入っていた。
季節的には秋だけど、まだ夏っぽさは抜けていなくて、日中は暑い。
学校が始まってから、わたしと榛名くんの間で起こった変化。
些細なことだけど、学校の登下校を一緒にするようになった。
前は同居がバレたりするのにヒヤヒヤしてたし、付き合ってもいないのに一緒にいるところが周りに見られたらまずいと思っていたから。
まあ、同居がバレるのがまずいのは今も変わらないけど。
わたしの毎朝はとてもあわただしい。
榛名くんを起こすのは毎回手こずるし、
夏休み明けのせいで、感覚がおかしくなっているし。
休みに慣れてしまって、体内時計を元に戻すのが難しくて苦戦している。
「ほら、榛名くん早くしないと遅刻しちゃうよ!」
今は、朝ごはんをダッシュで終えて、
まだ眠そうにしている榛名くんの背中を押して玄関に向かっているところ。