幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
な、何がどうなってこうなった。
部屋を見る限り、ここは間違いなくわたしの部屋だ。
夜寝る前、たしかにわたしは1人でベッドに入ったはず。
それなのに、なんで榛名くんが……
はっ、ま、まさか。
すぐにハッとして、自分が服をちゃんと着ているかどうか確認した。
よ、よかった。ちゃんと着てる。
さっきまでボケッとしていた意識は、この一瞬ではっきり覚めた。
な、なんで人のベッドに平気で寝てるの!
すぐに起きて、離れようとしたいのに、榛名くんの腕がしっかりわたしの身体を抱きしめていて離してくれない。
「ちょっと、榛名くん……!」
ペチペチと軽く頬を叩いてみた。
すると、身体をもぞもぞ動かしながら。
「ん……まだ眠い」
そう言って、もっと強く抱きしめられてしまった。