幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



恥ずかしくなって、離してほしいとお願いしても、まさか榛名くんが聞いてくれるわけもなく。


「僕さー、誰かさんのせいで頭使いすぎて糖分不足してんの。だから甘いもの欲しいんだよね」


「は、はぁ……」


なにも、誰かさんを強調しなくてもいいんじゃ…と思いつつ、榛名くんはさらにとんでもないことを要求してくる。



「だからさー、ひなからキスしてよ」


ん?んんん??

いや、糖分不足してるのはわかるんだけど、それでなんでわたしがキスしなきゃいけないの!?



「い、いや……なんかいろいろおかしくないでしょーか。甘いもの欲しいならチョコかなにか……」


「バーカ。そんなのいらないから、ひなが欲しいって言ってんの。早く甘いのちょーだい」


戸惑うわたしを無視して、グッと顔を近づけられた。



「ひぇっ……ち、近い……!!」

「キスしやすいように近づいてんだけど」

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