幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



「ちょっ、榛名くん!!わたしのなんかより絶対チサさんのほうが美味しいから!!」


「僕はひなの作るのが好きだって言ってんの。好みだし」


「っ!」


な、なんかそんなふうに言われたら照れてしまう。


何も言い返せないかわりに、顔がボッと赤くなって、それを隠すように少し下を向く。



そんなわたしたちの様子をチサさんはニコニコしながら見ていた。



「やだ〜、そんな目の前でイチャイチャしないでよ〜!こっちまで恥ずかしくなっちゃうじゃない!」


イチャイチャって。
今のがイチャイチャしてるように見えたんだろうか?


だとしたらなんだかとても恥ずかしい。


とりあえず恥ずかしさをごまかすために、目の前にあるお茶をグビッと飲みほそうとした。



「まあ、付き合ってたらイチャイチャもするわよね〜」


「っ!?……ゴホッゴホッ!!」


驚いて飲んでいたお茶を吹き出しそうになって、むせてしまった。

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