幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
「伊織ってね、普段から何も話してくれない子だからしつこく聞かないと教えてくれないのよ」
「は、はぁ……」
「だから、わたしが雛乃ちゃんとどうなの〜?って聞いてもね全然答えてくれなくて。でもね、わたしある時に確信したのよね〜」
チサさんが何やらニヤニヤして、楽しそうな顔をして榛名くんを見ていた。
あ、やっぱり親子だ。
こういう何かを企んでいる時の顔がとてもそっくり。
「ふふっ、伊織のスマホのロック画面がね……」
「……それ以上口開いたらどうなるかわかってんの?」
チサさんが話していると、榛名くんがめちゃくちゃ不機嫌そうに遮ってきた。
「へぇ〜、その様子だと雛乃ちゃんに内緒なのね?」
「…………」
え、なんだろう。
わたしに内緒って。微妙なところで話を止められたので、ますます気になってしまう。