幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
***
その日の夜。
いつも通り、晩ご飯を終えて、
2人でソファに座りテレビを見る。
いつもソファに座ると、榛名くんがわたしの座っているほうに寄ってきてくれるんだけど、今日は自分から寄ってみた。
2人の隙間があかないくらい、榛名くんの隣にピトッとくっついて座った。
「……どーかした?」
「う、ううん…どうもしないよ」
「珍しいじゃん。ひなから寄ってくるとか」
「もっと近くでいたいと思ったの。
……ダメ?」
いつもよりだいぶ積極的な自分にびっくりするかと思ったけど、案外そうでもなかった。
ただ今は、純粋に榛名くんのそばにいたいっていう気持ちが強くて。
「……じゃあ、ここおいで」
「へ…?」
横に並んで座っていたのに、榛名くんがわたしの身体を軽々と持ち上げた。
そのまま、榛名くんの座っている上におろされてしまった。