幼なじみの榛名くんは甘えたがり。

「……なんでさびしいの？」


優しい声のトーンで聞きながら、抱きしめ返すように、わたしの背中に腕を回してくれる。


「だって……もうすぐ一緒にいれなくなっちゃうんだよ？」

「同居終わるのさびしい？」


「さ、さびしい……よ」



今まで半年間、榛名くんがいる生活が当たり前になっていて。

そばにいないことが考えられないくらいで。


榛名くんとの同居が終わってしまう日が刻一刻と近づいてきているとわかってしまうと、余計にさびしさに襲われてしまう。


普段のわたしの生活から榛名くんがいなくなってしまうなんて考えられなくなってしまった。



「榛名くんはさびしくないの……？」


なんだかわたしばかりがさびしがっているみたいで、榛名くんはそんな様子が見受けられない。


「別にさびしくないよ」

「え……！」


あっさり答えられてしまい、かなりショックを受けた。