幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
「ほんと調子狂う……」
そう言って、わたしの身体を引き離した。
「離れちゃうの……?」
まだ離してほしくなくて、少しの抵抗として、榛名くんの服の裾をキュッと握った。
「……素直すぎて手に負えない」
そう言うと、わたしの手をギュッと握ってくれた。
「さっきのは冗談だから。さすがに僕もそこまで理性保てると思えないし」
困り果てる榛名くんに、さらに攻めたことを言ってみる。
「じゃ、じゃあ……一緒に寝てくれる?」
今までの自分の中で、いちばん積極的なことを口にしていると思う。
だけど、そんなこと今はどうだってよくて、
だって離れたくないって気持ちが強いから。
「あー……もうさ、ほんとずるいよね」
そう言いつつ、榛名くんは渋々、一緒に眠ってくれることになった。