幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
***
あれから数時間後。
お風呂を済ませて、寝る準備を整えたわたしは、榛名くんの部屋に向かった。
コンコンと軽くノックをして、中に入る。
もうすでに部屋の電気は消されてしまっていて、ベッドには榛名くんが眠っていた。
わたしが部屋に来るまで待っていてと言ったのにもかかわらず先に寝てしまうなんて冷たい。
しかも身体を横にして、壁のほうを向いて眠ってしまっている。
さっきは、ちゃんと抱きしめて寝てくれるって約束したくせに。
むぅっと頬を膨らませながら、榛名くんが眠るベッドに横になった。
わたしが隣に来たっていうのに、起きてくれないし、こっちも向いてくれない。
「榛名くん……?」
「…………」
「榛名くんってば……」
「…………」
呼びかけても反応がない。
寝たふりかもしれないと思い、榛名くんの背中にピトッと身体を引っつけた。