夏、アイス溶けるまで
「…確かに、9月に入ったのに暑いよね」
…みんなは8月が終わったらすぐに涼しくなるとでも思ってるのだろうか。
そんなこと、ないのに。
「そうだね…」
…しまった。
言葉の選択を間違えた気がする。
目の前の南雲をちらりと覗くように見ると黙々と花を作っていた。
あぁ、また辛い無言の時間が続いてしまう。
まぁ、自分のせいなんだけど。
それにしても、暑い。
気温もそうだけど南雲と同じ空間にいるだけで私の顔が熱くなってしまう。
これじゃあ、まだ私が南雲を好きみたいじゃないか。
「「……」」
あぁ、もう辛い。
この空気をなんとかしたい。
なんでもいい。なんでもいいから、何か話題を…そうだ。
「ねぇ、アイス買ってきて。」