限りない愛~甘い彼に心揺れて~
「こちらが美新フードから広報部に配属となりました宮坂さんです」
「宮坂真帆と申します。よろしくお願いいたします」
視線を下に向けたまま名乗って、頭を下げた。頭を上げた時、畑野さんのスマホが鳴り、彼は画面を見るなり、「すみません、失礼します」と部屋を出て行ってしまう。
ええっ?
畑野さん、待ってー。
置き去りしないで……。
畑野さんが出ていき、閉じられてしまったドアを呆然と眺める。
もう一応挨拶はしたから、私も退室してもいいかな。失礼なことを考える私の背後に声がかかった。
「宮坂さん」
「は、はい!」
副社長に呼ばれるが、振り向けなかった。名前を呼ばれるだけで、何を言われるのかと不安になる。
「こっち向いて、そこに座って」
「はい」
いつまでも背中を向けてはいられず、促された応接セットのソファに腰を下ろす。
もしかしたら副社長は忙しくて、3日前のことは覚えていないかもしれないと一瞬思った。しかし、さすがに3日前のことを忘れていなかった。
私は、覚悟を決めて向き合った。
「今日は顔色がいいね。あの後は大丈夫だった?」
「はい。その節はありがとうございました」
「元気そうでよかった。それと大きくなったね」
「えっ?」
「宮坂真帆と申します。よろしくお願いいたします」
視線を下に向けたまま名乗って、頭を下げた。頭を上げた時、畑野さんのスマホが鳴り、彼は画面を見るなり、「すみません、失礼します」と部屋を出て行ってしまう。
ええっ?
畑野さん、待ってー。
置き去りしないで……。
畑野さんが出ていき、閉じられてしまったドアを呆然と眺める。
もう一応挨拶はしたから、私も退室してもいいかな。失礼なことを考える私の背後に声がかかった。
「宮坂さん」
「は、はい!」
副社長に呼ばれるが、振り向けなかった。名前を呼ばれるだけで、何を言われるのかと不安になる。
「こっち向いて、そこに座って」
「はい」
いつまでも背中を向けてはいられず、促された応接セットのソファに腰を下ろす。
もしかしたら副社長は忙しくて、3日前のことは覚えていないかもしれないと一瞬思った。しかし、さすがに3日前のことを忘れていなかった。
私は、覚悟を決めて向き合った。
「今日は顔色がいいね。あの後は大丈夫だった?」
「はい。その節はありがとうございました」
「元気そうでよかった。それと大きくなったね」
「えっ?」