限りない愛~甘い彼に心揺れて~
「ううん、違わない。嫉妬する女は嫌いになる?」

「ならないよ。嫉妬くれたなら、嬉しいし」

「嬉しいものなの?」

「うん、嫉妬するほど想ってくれているんだろ? 嬉しいに決まっている」


嬉しいんだ。そうか、嫉妬されると嬉しくなるんだ。

私がもし他の男性と楽しく話をしていて、それを大ちゃんが見て嫉妬したら、嬉しくなるかも。うん、間違いなくなる。

嫉妬する大ちゃんを想像したら、口元が緩んでしまっていた。


「なんか真帆まで嬉しそうだんだけど。それよりもユリナさんのことは本当に気にしなくていいからね。彼女、最近恋人が出来て、それが嬉しくて、報告していただけだから」

「えっ、恋人?」

「もう俺への気持ちは全然ないから、宮坂さんと仲良くしてねと言われた。あ、ユリナさんはタレントという職業柄、恋人のことは内緒にしてね。誰にも言わないで」


大ちゃんは人差し指を口元に当てて、楽しそうに言った。私はこくこくと首を縦に振る。ユリナさんに恋人が出来たなら、もう彼を誘うことなないだろう。
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