限りない愛~甘い彼に心揺れて~
記憶の覚醒
前日小雨が夕方まで降り続いていて、運動会が延期になるのではないかと心配だったが、目覚めると青空が広がっていて、ホッとした。
秋晴れの気持ちの良い朝だ。
「お母さん、早く行かないと始まっちゃうよ」
「うん、ちょっと待って。水筒持ってくるから」
玄関で靴に足を入れかけた母は忘れ物を思いだし、キッチンへとバタバタと走っていく。
父はもう車に乗って待っている。
孫の運動会には家族総出である。兄の子供は二人いて、上の子は年長組なので今年が最後の運動会となり、出番が多い。
保育園に到着して、兄夫婦の姿を探した。子供たちを園に送って、そのまま場所取りをしているはずだ。
しかし、兄よりも先に専務と会う。
「宮坂さん、おはよう」
「あ、おはようございます。晴れて良かったですね」
「本当だよね。宮坂さんちはどこに座っているの?」
「それが今、兄を探していまして……あ、いた、いました」
こちらに手を振る兄の姿を捉えて、専務にも教えた。専務の娘さん夫婦は兄たちの隣に座っている。
いつの間にか父も母もそこにいた。
専務と私は、そこまで二人で行く。
秋晴れの気持ちの良い朝だ。
「お母さん、早く行かないと始まっちゃうよ」
「うん、ちょっと待って。水筒持ってくるから」
玄関で靴に足を入れかけた母は忘れ物を思いだし、キッチンへとバタバタと走っていく。
父はもう車に乗って待っている。
孫の運動会には家族総出である。兄の子供は二人いて、上の子は年長組なので今年が最後の運動会となり、出番が多い。
保育園に到着して、兄夫婦の姿を探した。子供たちを園に送って、そのまま場所取りをしているはずだ。
しかし、兄よりも先に専務と会う。
「宮坂さん、おはよう」
「あ、おはようございます。晴れて良かったですね」
「本当だよね。宮坂さんちはどこに座っているの?」
「それが今、兄を探していまして……あ、いた、いました」
こちらに手を振る兄の姿を捉えて、専務にも教えた。専務の娘さん夫婦は兄たちの隣に座っている。
いつの間にか父も母もそこにいた。
専務と私は、そこまで二人で行く。