限りない愛~甘い彼に心揺れて~
私だけではなく部のみんなも言っていたから、私の感想は間違えていないと思うが……、副社長の納得していないような返事を聞いて、不安になった。

副社長はソファに座って、雑誌をパラパラとめくり、自分が写っているページを開いてテーブルに置く。

しかし、特に興味がないのかすぐに閉じた。立っている私は、どのタイミングで退室したらいいかと、壁時計と副社長を交互に見る。

会議室に向かわければいけい時間に近付いていた。


「あの、秘書の方は今日、お休みですか?」


今、この部屋には私たちしかいないし、以前挨拶に来た時も秘書の姿を見ていない。


「あー、俺には秘書はいない。今は必要性を感じないからね」

「そうですか。でも、スケジュール管理や事務作業とか大変ですよね?」

「今のところ、自分で出来るから大丈夫なんだよね。さて、そろそろ行くかな。そうだ、明日の夕方、ここに来てくれないかな?」

「明日ですか? いいですが、どうして?」


ここに来て何をするのかと聞くと、秘書がいないせいか書類などの整理が出来ていないからそれを手伝って欲しいと言う。

副社長に頼まれて断れないが、それよりも副社長の力になれるなら何でも手伝いたいと思う。
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