君と出会えた物語。



「てか、なんでお前らの方が下田さんと仲良くなってんだよ。」



そう言って外を見る柳田くんは少し不機嫌だった。



「いいだろ〜。あ、じゃあヒロって呼んでもらったら〜」



裕太が悪巧みするようにそう言うと柳田くんはこっちを見てきた。



呼べってことかな?



って思ったけど、さすがに自惚れすぎかって掻き消す。



黙っていると柳田くんが、



「朱莉!...って呼ぶから、ヒロって呼べよ。みんなそう呼ぶし。」



ドキドキ...。



突然呼び捨てにされたからか分かんないけど心臓がうるさくなる。



顔も熱い気がする。



「え!?う、うん。...ひ、ヒロ?」



「なんで疑問系なの?面白い奴。」



鼻で笑われちゃった。



なんか照れちゃうなこういうの…。



チラッと柳田くん改めヒロを見ると同じように照れ臭そうにしていた。



ードキっ



なんだろ...さっきから。



胸のあたりがぎゅーってなる。


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