君と出会えた物語。
駅に着いたのは待ち合わせの5分前。
はぁはぁ…
久しぶりに走ったなぁ。
「あ、朱莉!こっちこっちー!」
江美と結海はすでに待ち合わせの場所に居た。
大きく手を振っている江美に手を振り返して2人の元に歩く。
「朱莉一瞬誰か分からなかった。可愛すぎるんだけど。」
そう言って抱きついてきた江美に、結海は相槌を打ってくれていた。
「嬉しい!お出かけ楽しみで、今日はお母様の知り合いに髪とメイクしてもらったの。」
「お母様って呼んでるの?もしかしてお嬢様なの?可愛くてお嬢様って色々ズルすぎない?」
「本当に居るんだね、お嬢様なんて。」
その後はショッピングモールまで江美と結海の質問攻めにあった。
けど、私に興味を持ってくれてることが嬉しくて嫌な気は全然しない。
「見て!これ可愛くない?」
江美が見つけたのはイニシャルを持ったウサギのキーホルダー。
「可愛い。あ、これおソロにしない?」
結海の提案に私は飛びついた。
「おソロとか夢だった。2人が嫌じゃなかったらしたい!!」
「嫌な訳ないじゃん。これ買おっ!」
それぞれのイニシャルのウサギを買った。
可愛い…絶対宝物にする。