君と出会えた物語。
「あんだけ悩んだのにまだ決めれないの?」
なかなか決められない江美に結海は催促する。
「だって〜、オムライスもいいけど...ハンバーグも魅力的で...。」
「あ、じゃあ私と半分こしない?」
そう言うと江美は、
「え!?いいの?朱莉天使じゃん。じゃあ、私が買ってくるから先に行って席座ってて。」
「あ、私、親子丼ね〜。」
「江美、ありがとう!」
親指を立ててウインクをする江美を見送ってから結海と空いてる席を探した。
お昼の時間を過ぎていたから席はすぐに見つけることができた。
「朱莉はここ数日で本当に変わったよね〜。」
突然だけど的確な意見に私は頷いた。
「初めはたくさん見えない壁があって、正直仲良くなれるかなって不安だった。」
「見えない壁…?」
結海は素直になんでもストレートに言ってくれる。
まわりくどい言い方なんてしないから、深読みする必要がなくて私にはすごく居心地がいい。
それに、すごく優しい。
「うん。なんかすごく距離を感じた。けど、今は本当に仲良くなれたと思うし...一緒にいる時間がすごく楽しいよ。心開いてくれてありがとうね!」
ほらね。
一番欲しい言葉をちゃんと伝えてくれる。
本当に尊敬するなぁ。
いつか私も結海みたいに思ったことをきちんと言葉に出来るようになりたい。