君と出会えた物語。
第6章*⑅
「どうしたの?大丈夫??」
駆け寄ってきてくれた真由ちゃんは今も昔も変わらず心配してくれる。
私の足を見てコンビニまで走ってくれた。
貼ってくれた湿布を眺めてると涙が溢れてきた。
なんでこんな良い子の手を離してしまったんだろ。
後悔してもしきれないほどの罪悪感。
泣き噦る私を真由ちゃんは両手で包んでくれる。
真由ちゃんに伝えないといけない事がたくさんあるのに…
泣きすぎて上手く喋れないよ。
でも。
でも、伝えないと。
「…ご…ごめんねっ。ヒクっ…真由ちゃん…わ、わたし…。」
なんとか声に出せたけど…自分でも何言ってるか分からないぐらい。
「朱莉は本当にいつも泣いてばっかだね。」
そう言って笑いながら真由ちゃんは背中をさすってくれた。
たくさん泣いて。
たくさん謝って。
あの時の誤解をちゃんと正したくて。
「今となってはちゃんと分かってるよ。朱莉はそんな子じゃないもん。私が1番知ってたはずなのに…ごめんね。」
真由ちゃんはなにも悪くないのに謝ってくれた。
こんな私のこと見かけても無視だって出来たはずなのにこうやって一緒に居てくれる。
大事にしたい。
もう一度会えるなんて保証はないし。
「真由ちゃん…私、真由ちゃんのこと大好きだったよ。自慢の友達だった。」
1番伝えたかった言葉。
私がもっと早く伝えていれば違ったのかな。
「私も大好きだったよ。もし…朱莉が嫌じゃなかったらまた友達になれないかな?」
私なんかが良いのかな?
って思ったけど…すぐにかき消した。
もうすれ違いたくない。
正直に私の気持ちを言おう。
「私も真由ちゃんと友達に戻りたい!」