君と出会えた物語。
合宿先は山の中にある自然の家という名の宿屋。
もうすぐ夏だからバスから降りると太陽に照らされて少し汗ばむ。
どこを見ても緑。
さすが山の中って感じ。
「じゃあ、とりあえず班ごとに集まってくれ。」
先生の声に班ごとに集まる生徒。
「ヒロと一緒じゃなくて残念だね。」
「うん…。」
江美に言われて改めて寂しいなと思う。
「居ごごち悪いわぁ。」
「達也があっちだったら良かったのに。」
「はぁ〜?」
達也くんと江美はなんかいつも言い争ってる気がする。
小さいことで争って、しばらくしたら元通り。
「江美は龍野くんが同じ班で幸せだから...達也がヒロと変わればみんなハッピーじゃん。」
「2人と一緒で安心した気持ち返せ!」
「わ、私も2人が一緒で嬉しいよ!」
これは本当に思った事。
あわよくばヒロと一緒が良かったけど江美と達也くんが一緒で不満はない。
「朱莉がそう言うならまぁいいや...。」
「気を取り直してはしゃぐぞ〜!」
「おい。江美転けんなよ...って聞いてないし。」
微笑ましい2人を見てると元気をもらえるし、なにより楽しい。