君と出会えた物語。
「結海〜、会いたかったよ〜。」
駆け寄って結海に抱きついた。
「わっ、どうしたの朱莉?可愛いな〜。」
頭をポンポンっと撫でてくれる。
安心するな〜。
結海のお姉ちゃんみたいな包容力が落ち着く。
「集会始めるぞ〜。」
「朱莉行くよ〜。結海またね!」
江美に引き離されて名残惜しく歩く。
集会は話が長くてついうたた寝をしてしまった...。
「下田!起きろ、お前も残れ!」
先生に叩き起こされて目が覚めた。
クスクスと笑い声が聞こえる。
恥ずかしい...。
昨日全然寝れなかったからつい。
「じゃあ、これで集会終わるぞ。下田、向井...あと柳田、3人は今日は別行動だ。そのまま残っとけ!以上。」
江美も寝ちゃったんだ...。
申し訳ないな。
あとで、謝ろう。
「お前ら何で残されたか分かってるよな。今日は1日ここでこのプリントやっとけよ。あとで、提出してもらうからサボるなよ!」
う...軽く30枚ぐらいある...。
そしてなにより、
ヒロがいる。
気まずいのに3人だけでここで1日過ごすとか...。
江美はなんとも言えない顔をしている。
ヒロはいつも通り...かな。
「あのさ...朱莉...昨日のことなんだけど。」