君と出会えた物語。
渡された手紙をリビングのテーブルに置いてソファーに座る。
「…そうだ!」
夏休みになって初めて外に出掛けよう。
って思えた。
というか、思いついた。
久しぶりにパジャマから着替えて、髪を整え、化粧をした。
変じゃないか確認するために全身鏡の前に立つ。
元々細い方だと言われるのにさらに細くなった腕と足。
「はぁ…。」
一気にさっきまでの気持ちがなくなりそうになる。
重い足取りだけど、なんとか家を出た。
真夏の日差しはヒシヒシと肌に焼きついた。
外はこんなに暑かったんだ…。
私だけ置いていかれてるみたいに疎外感が胸に刺さる。