君と出会えた物語。
学校は2時間で終わったからすぐに集合してカフェで朝の続きを話す。
「江美ね...結海が告白の決意するって話朱莉から聞いて本当にびっくりした。なんかあったの?」
「うーん...達也さ、中学から好きな子が居たんだけど学園祭に来るらしいんだ。この日を逃したら一生無理な気がするの。恋愛対象にも入れて無さそうだし。」
「え?達也くん好きな子いるの?」
「私の勘なんだけどね。その子にだけはなんか違うの...。」
幼馴染も大変なんだな...。
恋愛対象に見てもらえないのは辛いよね。
「私、応援してる!なんでもするから言ってね。」
「ありがとう!...で、江美は今度はあの先輩好きになったの?」
呆れ顔で言う結海。
江美は恋愛体質なのか好きな人がコロコロ変わる。
「奏先輩!すっごくかっこいいの。見てるだけで幸せ。」
「江美はまだ本当の恋愛したことないよね。いつもアイドル応援してる感覚でしょ?」
「あ!それ正解かも。なんか好きとか分かんないし。かっこいいって見てるのが幸せかな...。」
江美は誰よりも純粋な気がする。
いつか江美が恋をする日が来たら一番応援したい。
「で...朱莉は俊の猛アッタクだよね。」
「え?あ、うん。」
「付き合うの?俊と。」
正直自分でも分かんない。
好き...なのかなって思ったりするけど...
「分かんない。けど、やっぱりヒロのこと忘れられない...かな。」
「そっかぁ。なんか私たちって困難な恋愛ばっかりだよね。笑えてくる。」
「いや、江美は恋愛した事ないじゃん。」
好きと言う気持ちが分からない江美。
幼馴染を好きな結海。
元彼を忘れられない私。
それぞれ違う形で恋愛というものに悩んでいる。
私も頑張らないと...。