蜜月は始まらない
考えながら、今度はSNSアプリのアイコンをタップした。
履歴の1番上にある柊くんとのトーク画面を開くと、ゆうべのやり取りが表示される。
【明日の引っ越し手伝えなくてすまない。家の中にあるものは自由に使ったり触っていいから、花倉の好きなようにして】
【引っ越しの作業で疲れてるだろうし、明日の夕飯は何か買って帰る。デーゲームで早めに帰れるから。そのあともし時間があれば、スーパーとかにも行ってみよう】
優しすぎる気遣いに涙が出そうだ。
そして、柊くんと一緒にスーパーでお買い物。なんて魅力的なお誘いなんだろう。
けれど、疲れているのは柊くんだって同じだ。
試合で身体を動かすのはもちろん、キャッチャーである彼は、頭だってたくさん使う。試合後の疲労は想像に難くない。
昨日の時点では、柊くんの優しさに素直に甘えて【ありがとう】と返していた。
でもやっぱり、このままでは申し訳ないと思う気持ちがムクムクと膨らむ。
柊くんは、私の管理栄養士の資格を見込んで奥さん役に選んでくれた。
なら私は、その期待にできる限りの力で応える義務がある。
それに何といっても、今日は同居生活の初日だ。
何事も最初が肝心。私だって、がんばりたい。
片付けが済んだけど、時間はある。気力もある。
私は少し思案したのち、メッセージを送った。
履歴の1番上にある柊くんとのトーク画面を開くと、ゆうべのやり取りが表示される。
【明日の引っ越し手伝えなくてすまない。家の中にあるものは自由に使ったり触っていいから、花倉の好きなようにして】
【引っ越しの作業で疲れてるだろうし、明日の夕飯は何か買って帰る。デーゲームで早めに帰れるから。そのあともし時間があれば、スーパーとかにも行ってみよう】
優しすぎる気遣いに涙が出そうだ。
そして、柊くんと一緒にスーパーでお買い物。なんて魅力的なお誘いなんだろう。
けれど、疲れているのは柊くんだって同じだ。
試合で身体を動かすのはもちろん、キャッチャーである彼は、頭だってたくさん使う。試合後の疲労は想像に難くない。
昨日の時点では、柊くんの優しさに素直に甘えて【ありがとう】と返していた。
でもやっぱり、このままでは申し訳ないと思う気持ちがムクムクと膨らむ。
柊くんは、私の管理栄養士の資格を見込んで奥さん役に選んでくれた。
なら私は、その期待にできる限りの力で応える義務がある。
それに何といっても、今日は同居生活の初日だ。
何事も最初が肝心。私だって、がんばりたい。
片付けが済んだけど、時間はある。気力もある。
私は少し思案したのち、メッセージを送った。