L*O*V*E
「…お疲れ様です。」
渋々バイトに行くと、そこには…
「じゃあバイト終わったら、いつものとこで。」
桜さんにそう話しかけている涼くんを目の当たりにしてしまった。
「うん、わかった。」
にこっと微笑み返す桜さんの表情は、誰が見たって美しいと思うだろう。
そんな二人の空間に入れずにいると…
「あ、真夕ちゃん。お疲れ様。」
涼くんに向けていた笑顔を、私にも向けてくれた桜さん。
「あ、お疲れ様です。」
ぺこっと会釈すると、涼くんが首を傾げた。
「…どうした?今日、元気ねーな。」
「え…?いえ、そんなことないですよー!」
どうしてそんなとこ、気づくの?
出会ってまだそんなにも経ってないのに、なんで私が元気ないかわかるのよ。
「ふーん、元気あるならいいけど、何かあったらすぐ言えよ!」
そう言って、ポンと私の頭に手を乗せ、涼くんは行ってしまった。
彼女の前でこんなスキンシップ…いいの??