L*O*V*E

「この前の、私がパソコンで予約取ってた時の先生と全然違います…ね……」





車内に静けさが漂う。



私はハンドルを見つめたままだけど、先生が私を凝視してるのは、見なくてもわかった。





そして、しばらくの沈黙が続いた後…





「ふーん…なるほどね。」




先生が呟いた。





「な、なるほど…とは??」




恐る恐る先生を見ると、ニヤニヤしながら私を見ていた。




「お前ってドMなんだー。だったらそう言えよ。教え方も変えてやったのに。」




「へっ…!?」





私がドM!?




…じゃなくて。




今なんて言った?





「教え方変えるって、どういう…」




声を絞り出すように質問すると、先生はニヤリと笑い…





「手取り足取り、な?」





そう言って、ハンドルを握ったままの私の手の上に、先生の手を乗せてきた。





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