L*O*V*E

『うん。アイドルだよ、先生は。教習所のアイドル!』



「…お前もかよ。」




俺、生田直人。




電話の相手は、彼女である相澤凛。




凛の技能教習の初回、俺がたまたま教官として教えたことがきっかけで…



まあ、付き合うことになったわけだけれど。




『だって他の先生、おじさん先生ばっかりだもん。だから余計に先生がアイドル化しちゃうんだよね〜!』




「…お前さ。んな呑気な会話ばかりしてるけど、明日卒検だろ?免許取れそうなのかよ?」




『大丈夫!先生に教えてもらった通り頑張れば、合格できるでしょ!』





そう。




俺の職場である教習所で出会った凛が、明日でおそらく卒業してしまう。




それを寂しく思ってるのは…俺だけなのか?





…明るい声出しやがって。



< 115 / 180 >

この作品をシェア

pagetop