L*O*V*E
『うん。アイドルだよ、先生は。教習所のアイドル!』
「…お前もかよ。」
俺、生田直人。
電話の相手は、彼女である相澤凛。
凛の技能教習の初回、俺がたまたま教官として教えたことがきっかけで…
まあ、付き合うことになったわけだけれど。
『だって他の先生、おじさん先生ばっかりだもん。だから余計に先生がアイドル化しちゃうんだよね〜!』
「…お前さ。んな呑気な会話ばかりしてるけど、明日卒検だろ?免許取れそうなのかよ?」
『大丈夫!先生に教えてもらった通り頑張れば、合格できるでしょ!』
そう。
俺の職場である教習所で出会った凛が、明日でおそらく卒業してしまう。
それを寂しく思ってるのは…俺だけなのか?
…明るい声出しやがって。