L*O*V*E
「ん…」
一人アタフタしていると、彼が目を覚ました。
「あれ…俺、寝てた?」
「うん、ぐっすり。ふふ、よく眠れた?」
まだ眠いのか、目がトロンとしていて、なんだか可愛い。
そんな彼が、私をじっと見つめていることに気づいた。
「ど、どうかした…?」
「……目覚めて一番初めに視界に映るのが好きな人って、すげー幸せ…」
そう言った彼の手の平が、私の頬をなでる。
「だ、だめだよ…ここ学校…」
…今のセリフ、キュンとしたぁ。
「大丈夫、誰もいないよ。」
「そう…だけど…」
頬をなでる彼の手に、自分の手の平を重ねる。
「あと3日で卒業だね。」
「あと3日で、瑞穂を迎えに行ける。」
私に言っているようで、自分自身に言っているのか…
彼は、その言葉を噛み締めながら呟いていた。