L*O*V*E
「だから、優しくゆっくりかき混ぜろって言っただろー?鍋肌から焦げちゃうんだから。」
「うー…」
俺、佐伯収史。
45歳のオッサンです。
こんな俺には勿体ないくらいの彼女は、瀬尾紗英。
彼女とは20歳も歳が離れているが、こうして今付き合っているわけで。
紗英は決して器用な方ではない。
だけど、何事にも前向きで、一生懸命。
そんな姿にいつしか俺は、自分の年齢も忘れて恋に落ちていた。
紗英が俺に好意を持っていたことはなんとなくわかっていたが…
それは、上司に対する憧れのようなものだと思っていた。
だけど、紗英は恋愛に対しても真っ直ぐで一生懸命で。
おかげで、この歳でまた恋愛することができた。