L*O*V*E
その日の夜は、眠れなかった。




あの一瞬のキスを思い出すだけで、ドキドキして、胸がきゅーってなって。





次の技能教習は明日。




どんな服を着て行こう。




どんな顔して7番の車の前で待ってよう。




確実に大きくなっていく恋心を胸に温めながら、私は眠りについた。









そして、その翌日。





「置いてくぞ、凛!!」




今日はなぜか弟の陽と一緒に教習所までやって来た。




陽は原付バイクの免許を取るために通っていて、たまたま講習時間がかぶっただけなんだけど。



「待ってよ、陽…」




どんどん先を歩く陽に追いつこうと、駆け足になった時だった。





7番の車の中から、先生。






……と、女の子。


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