L*O*V*E
仕事が終わり、紗英からメールで送られてきた住所をたよりに、家へ向かう。
紗英は先に仕事を終え退社していった。
その後ろ姿を見ながら、また後で会えるんだな…なんて幸せをかみしめていた俺。
「ここか…」
女性が住んでいそうな、可愛らしい外観のマンション。
インターホンを押す。
すると…
「おかえりなさーい!」
エプロンをつけた紗英が、満面の笑みでおかえりを言ってくれた。
家に誰かが待ってて“おかえり”なんて…何年ぶりだろう。
「寒かったでしょ?部長、早く上がってくだ………んっ!!」
絵に描いたような幸せな家庭を疑似体験した喜びで…
まだ玄関だと言うのに、紗英にキスをしていた。