L*O*V*E
「言う言わないは、もちろん岬の自由だからな。俺がとやかく言うことじゃないけど…もし逆の立場だったら、岬は紗英に相談して欲しいって思うだろ?」




「はい…」




部長にぽんと背中を押してもらったような気分。



まだ怖いけど、紗英にちゃんと打ち明けたい。



そう思った時、ちょうど紗英が会議室に入ってきた。




「さあ、仕事仕事〜!」




「さ、紗英っ!仕事終わったら、話したいことがあるのっ…!」



突然改まって言った私の言葉に、紗英はびっくりしている。




すると部長が…



「俺、ちょっとトイレ行ってくるわ〜。大の方!!」



そんな風に気を利かせてくれた。




「ちょっ、部長!!」



顔を真っ赤にしてる紗英の隣で、私は部長にペコッと会釈をした。




部長が扉をパタンと閉めた後…




「由奈、話って…?」



紗英がすごく真剣な眼差しで私を見た。

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