L*O*V*E
「…いいの?」
そんなヘッポコな返答しかできない俺に、桜はコクンと頷く。
今すぐ抱きしめたい衝動を抑えながら、桜の後を追いて部屋に上がらせてもらった。
もちろん、桜の部屋に来るのも、夜一緒に眠るのも、初めてではないけど…
いつだって、慣れることなく緊張するものなんだ。
しかも今日は、桜から誘ってくれたわけだし。
「今お湯沸かすから、ちょっと待っててね。」
部屋に上がるなり、暖房を入れ、やかんの水を沸かし始める手際の良い桜を見ると…
彼女と結婚したら、どんなに幸せな毎日が送れるだろうと、そんな想像ばかりしてしまう。
ああ…
桜と結婚したいな。