L*O*V*E
「いや、待ってないよ。えっと…どうしよっか。こんなとこじゃ話しにくいよな。どこか喫茶店でも入る?」
そう言って一歩踏み出そうとすると…
「いえ、ここでいいです。きっと、すぐ答えの出ることですから。」
そう言って、真夕ちゃんが俺を見上げた。
すぐ答えが出る…?
どういう意味がわからず真夕ちゃんを見下ろすと…
「涼さん。私、涼さんのこと好きになっちゃいました。」
静かに、そう告げられた。
その瞬間、思った。
なんで俺、気づかなかったんだろうって。
きっと桜は気づいてて、気づいた上で俺を送り出したんだ。
彼女のこの言葉に、答えを返せるのは、俺しかいないから。