L*O*V*E
「あおいって…苗字なんだけど。青に井戸の井で、青井。」
「みょう…じ……?」
もしかして…いや、もしかしなくても…
私の勘違い!?
顔がどんどん青ざめていくのがわかる。
「ごめ…んなさい…」
「お前だって…」
小さく謝る私の声に被せるように、先生は呟いた。
そして、真っ直ぐな瞳で私を見つめる。
「お前だって男と歩いてたじゃん。教習所でデートなんていい度胸だな。お前こそ、色目使って俺のこと見やがって…自分は男といちゃついてたじゃねーか。」
…………………はい??
なぜ、私は身に覚えもないことで怒られてるの…??
「ちょっと待って、男と歩いてなんか………あっ…」
「ほらな。」
思い出した私の顔を見て、先生はため息をついた。
うう…そんな中、非常に申し上げにくいことだけど、言うしかない。
「あの、先生の言う“男”ですけど…あれ、私の弟…です。」