L*O*V*E

「えっ、本当に?ドライブ嬉しい!!」




携帯で嬉しそうに電話しているのは、俺の姉の凜。




最近、自動車学校の教官と付き合い始めたらしい。




「ねえ陽、ドライブ誘われちゃった!!どこ行こうかなぁ!!」




最近の凜はずっとこんな調子。




純粋で汚れなき姉の、おそらく初めての恋は、無事に実った。




「陽も素敵な彼女ができるといいね。」




「…だね。」




凜の言葉に、愛想笑い。




俺は、相澤陽。





凛のように、純粋な心はこれっぽっちも持っていない男。



< 24 / 180 >

この作品をシェア

pagetop