L*O*V*E
翌日。





私は朝から落胆していた。




オフィスに入ってすぐのホワイトボード。




佐伯部長の名前の隣には“外回り 直帰”の文字が。






そ、そんなぁ…。




今日は会えないんだ。





「…………………………はぁ。」




「もう、紗英ってば。朝からため息つきすぎ。明日になったら部長に会えるじゃない。」





お昼休憩中、そう由奈にからかわれたけど、一日会えないだけでも、すごくさみしいんだ。





佐伯部長に会えるから、仕事だって頑張れる。






佐伯部長に認めて欲しいから、積極的に仕事に取り組める。





「……はぁ。」





再びため息をついた私に、由奈はもう何も言わなかった。







それから、午後になってもやる気は出ず、代わりにため息ばかりがこぼれる時間を過ごしていた。




そんな私の気分がいけなかったのか、突如私のパソコンがフリーズ。






「え…ええええええっ!?」






マウスを動かしてもキーボードを叩いても、無反応。





「どうしよー!!山ほど仕事あるのに!!」






「自業自得ね。ため息の時間、手を動かしてればねぇ。」






由奈の冷たい一言が飛んでくる。




ご、ごもっともです…。


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